熨斗って何?

「熨斗」 なんて読むかご存じでしょうか?

答えは「のし」です。

のし紙とか、のし袋の「のし」です。
のし紙とかのし袋のどこに熨斗があるかというと右肩の長六角形の 真ん中に包まれた黄色い物が熨斗なのです。
          
今はセルロイドや樹脂で出来たものに置き換えられていますが、元の姿は あわびをのした熨斗あわびなのです。 その熨斗あわびとはどんなものでしょう?

あわびを薄く剥いて乾かし、竹筒など円筒形のもので伸ばしたものを言います。
遠い遠い昔から、不老不死の妙薬・寿命を延ばす・商売を伸ばすとして 贈る物も贈られる物もこの世に存在する贈り物の中でいちばんの最高級品でした。

思い浮かべてみて下さい。開店祝いの生花の名札や大漁旗に、赤や黄色のかんぴょうを 束ねたような模様を見たことありませんか?
婚礼衣装にも花や御所車をあしらった熨斗模様がたくさん取り入れられています。
あれが束ね熨斗(たばねのし)と言われる模様です。

もう忘れ去られてしまいそうですけど、しっかりと今に日本文化を伝えています。