蓬莱飾り

蓬莱飾りとは、中国の東海にある理想郷の島蓬莱山を 真似て正月に床の間の飾りにしました。
三宝の上に洗い米を敷き、ウラジロ、ユズリハ、松竹梅、お餅、橙、 干し柿、ホンダワラ、伊勢えび、熨斗あわび、勝ち栗、昆布等を飾ります。
飾り手のセンスを競っていたのかも知れませんね。

『蓬莱に 聞かばや伊勢の 初便り』  芭蕉

上の句は、正月江戸深川で蓬莱飾りを見た松尾芭蕉が 目出度い飾りの伊勢エビ、鮑などの海の幸を見て 自分も2度訪れた伊勢を思い出し、まるで伊勢から初便りが届いたようだ 伊勢から初便りが届くとは新年から縁起がよいとの思いを表した句です。

芭蕉は徐福の探した不老不死の薬アワビがたくさん採れることなどから 蓬莱山は伊勢なのかも?と思ったのかも知れませんね この目出度い飾りも、原型は三献の儀です。
やがてはおせちへと食べられるものに進化をしていきます。